浴衣は、夏のお出かけやお祭りに欠かせない和装アイテムですが、「正しい洗い方がわからない」と悩む方は少なくありません。
とくに、以下のような疑問がよくあります。
「浴衣を自宅で洗いたいけど、洗い方がわからない」
「素材や洗濯表示によってどう扱いを変えればいい?」
「汗をいっぱいかいて浴衣がベタベタ…すぐに洗ったほうがいい?」
「また着るからシーズンが終わるまで洗わなくていい?」
この記事では、初心者でも失敗しない浴衣の洗い方をわかりやすく解説します。
さらに、乾かし方やアイロンのかけ方まで詳しくご紹介。
洗い方からアイロンまで正しい浴衣のお手入れ方法を知ることで、色落ちや型崩れを防ぎながら、大切な浴衣を長く楽しむことができます。
ぜひ参考にしてください。
浴衣はシーズン終了まで洗わなくていい?汗をかいたらどうする?

浴衣は、一度着たからといって、必ず洗う必要はありません。
汗をほとんどかいていない場合は、風通しのよい場所で陰干しをすれば十分です。
湿気やニオイを飛ばしておけば、綺麗な状態を保てます。
そのまま保管するのではなく、シーズンが終わってからしまうタイミングで洗うのがおすすめです。
一方で、汗をたくさんかいた場合や、もう一度着る予定がある場合は、汗ジミやニオイが残りやすいため、早めに洗濯しましょう。
浴衣は自宅で洗える?洗濯表示や素材をチェックする

浴衣を洗う場合、自分の浴衣が洗えるか確認する必要があります。
まずは、浴衣のタグについている洗濯表示で素材を確認しましょう。
洗濯表示を確認!浴衣が洗えるかチェックする
まずは、浴衣の内側についている洗濯表示タグを確認しましょう。
「家庭洗濯可」の記載があれば、自宅で洗濯することが可能です。
洗う際は、必ず洗濯表示の指示に従って行ってください。
| 自宅で洗える | 自宅で洗えない |
(液温は40℃を限度とし、手洗いができる) (液温は30℃を限度とし、手洗いができる) (液温は30℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる) (液温は30℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる) (液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる) | (家庭での洗濯禁止) |
また、「手洗いのみ」と表示されている場合は、洗濯機の使用は避け、手洗いで優しく洗うのがおすすめです。
自宅で洗える浴衣の素材は綿やポリエステル
一般的に、自宅で洗える浴衣は以下のような素材です。
| 素材 | 特徴 |
| 綿100% | ・吸湿性が高く丈夫な素材で、汗をかきやすい夏でも快適。 ・家庭洗濯に向いており、普段使いの浴衣によく使われる。 |
| ポリエステル | ・シワになりにくく、乾きやすい。 ・洗濯機で洗えるものが多く、お手入れのしやすさを重視したい方におすすめ。 |
| 麻 | ・通気性・吸湿性に優れ、涼しい着心地が魅力。 ・シワになりやすいため、メーカーや加工によっては手洗いが推奨される場合もある。 |
なお、綿やポリエステル素材であっても、特殊な加工や装飾が施されている浴衣は、洗濯方法が異なることがあります。
必ず洗濯表示を確認したうえで、お手入れ方法を選びましょう。
浴衣を洗う前の準備|色落ち・型崩れを防ぐ3つのポイント

浴衣を自宅で洗う前に、いくつかの準備をしておくことが大切です。
とくに浴衣は、素材や染め方によってデリケートなものも多く、事前のひと手間が仕上がりを大きく左右します。
ここでは、初めて浴衣を洗う方でも失敗しにくいように、洗濯前に必ず押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
色落ちしないか確認する
浴衣は洗う前に、必ず色落ちテストを行いましょう。
浴衣は濃い色の染料が使われていることが多く、洗濯時に色落ちしやすいのが特徴です。
▼色落ちの確認方法
- 浴衣の内側など目立たない部分に衣料用の中性洗剤(おしゃれ着用)を少量つける
- 白いタオルなどで軽く押さえる
- タオルに色移りがないか確認する
タオルに色が付いた場合は、色落ちの可能性が高いため、自宅洗いは避けたほうが安心です。
色移りがなければ、そのまま洗濯準備を進めて問題ありません。
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おしゃれ着用の中性洗剤を準備する
浴衣を自宅で洗う際は、おしゃれ着用の中性洗剤を使用するのがおすすめです。
おしゃれ着用の中性洗剤は、一般的な洗濯洗剤に比べて洗浄力が穏やかで、漂白成分や強いアルカリ性成分が含まれていません。
そのため、浴衣の色落ちや生地の傷みを抑えながら、やさしく洗えるためです。
浴衣専用の中性洗剤も販売されていますが、使用頻度が少ない場合は、ドラッグストアで手軽に購入できるおしゃれ着用洗剤でも十分対応できます。
▼LIONの「アクロン」
洗濯ネット使用でダメージ軽減
浴衣を洗濯機で洗う場合は、丁寧にたたんで洗濯ネットに入れることが大切です。
洗濯ネットに入れて洗うことで、生地のこすれや摩擦による傷み、型崩れを防ぐことができます。
使用するネットは、浴衣がゆったり入る大きめサイズで、目の細かいものがおすすめです。
細かいメッシュの洗濯ネットを選ぶことで、洗濯機の中での摩擦や糸の引っかかりを防ぎ、浴衣の繊細な生地を守ってくれます。
▼目の細かい大きめサイズ!洗濯ネット
今後も浴衣を自宅で洗おうと考えている方は、浴衣専用の洗濯ネットを用意しておくのがおすすめです。
浴衣用ネットは、たたんだ浴衣がきれいに収まるサイズ設計になっており、洗濯中の型崩れやシワを最小限に抑えられます。
一般的な洗濯ネットよりも生地への負担が少ないため、大切な浴衣を長く着続けられます。
▼浴衣用洗濯ネット



浴衣を毎年安心して洗いたい方は、浴衣用洗濯ネットをひとつ持っておくと便利です。
ただし、手洗いの場合は、洗濯ネットは必要ありません。
浴衣の洗い方|洗濯機と手洗い2つのパターンを紹介


他の衣類と一緒に洗うと色移りの原因になるため、必ず単独で洗濯してください。
シミや汚れがある場合は、洗う前に軽く濡らして中性洗剤を少量つけて優しく押さえておきましょう。
洗濯機で洗う場合|弱水流&ドライモード活用【お手入れラクチン】


浴衣が「洗濯機可」の場合は、洗濯機の弱水流やドライモードなど活用し、以下のように洗いましょう。
浴衣の洗い方〜洗濯機の場合〜
- 浴衣を畳む
- 洗濯ネットに入れる
- おしゃれ着用の中性洗剤を入れる
- 洗濯機の「おしゃれ着コース」や「ドライ/手洗いコース」を選択して洗う
- 脱水は1分程度行う(シワや型崩れの原因になるため長時間はNG)
- 脱水が終わったらすぐに取り出す
- 浴衣を広げて、手でシワを優しく伸ばす
- ハンガーにかける
- 直射日光を避け、風通しの良い日陰に吊るして乾かす
通常の洗濯コースでは水流が強く、生地が傷む原因になってしまいます。
さらに、色落ちや型崩れの原因にもなります。



やさしい水流の「ドライコース」「手洗いコース」「おしゃれ着コース」などを選ぶことで、浴衣を優しく洗うことができます。
手洗いする場合|優しく押し洗い【傷みや型崩れ防止!長持ちする】


浴衣を手洗いする場合は、大きめの洗面器(バケツ)を用意して、以下のように洗いましょう。
浴衣の洗い方〜手洗いの場合〜
- 浴衣を畳む
- 大きめの洗面器に水+おしゃれ着用の中性洗剤を入れる(お湯は色落ちや縮む可能性があるので水がおすすめ)
- 浴衣を水の中に沈めて、上下にやさしく押す・沈めるを繰り返す「押し洗い」を2〜3分行う
- 洗った浴衣を丸めて水を軽く切る(強く絞るのはNG)
- 洗面器の水を捨てて、新しい水に変える
- 浴衣を水の中に戻して同じように押し洗いですすぐ
- もう一度水を捨てて、新しい水に変え、押し洗いですすぐ(洗剤が残らないように2回すすぐ)
- 柔軟剤を使用する場合は、水を捨ててから、新しい水+柔軟剤を入れる
- 浴衣を水の中に沈めて、上下にやさしく押す・沈める動作を1分程度行う
- 洗面器の水を捨てて、新しい水に変える
- 浴衣を水の中に戻して同じように押し洗いですすぐ
- 浴衣を丸めて水気を軽く切る
- タオルで包んで軽く押して水分を取る(バスタオルなど大きめがおすすめ)
- 浴衣を広げて、手でシワをやさしく伸ばす
- ハンガーにかける
- 直射日光を避け、風通しの良い日陰に吊るして乾かす



手洗いは洗濯機洗いに比べて工程が多く手間はかかりますが、その分やさしく丁寧に洗うことができます。
生地への負担を抑えられるため、傷みや型崩れを防ぎ、浴衣を綺麗な状態で長く楽しめるのが大きなメリットです。
また、すすぎ後の脱水だけ洗濯機を活用すると、負担を減らすことができます。
乾かし方とアイロンのかけ方|シワなく美しく仕上げる方法


正しい乾かし方と丁寧なアイロンがけは、浴衣の美しさを保つための大切なポイントです。
ひと手間かけるだけで、色あせやシワを防ぎ、次に着るときも気持ちよく着られます。
陰干しで浴衣の色褪せを防ぐ
浴衣は直射日光を避け、風通しの良い日陰に吊るして乾かすことで、直射日光による色あせを防ぎます。
風通しのよい日陰で干すことで、ゆっくり自然に乾き、布地への負担も軽減されます。
干す際のハンガーは、着物専用の「和装ハンガー」がおすすめです。
浴衣をしっかり広げた状態で干せるため、生地に余計なシワがつきにくく、綺麗な仕上がりを保てます。
▼和装ハンガー
浴衣へのアイロンがけ|温度設定と裏返しがポイント


アイロンは、かけても、かけなくてもどちらでも良いです。
しかし、アイロンをかけると、浴衣がシャキッとした仕上がりになります。
洗った後の浴衣のシワが気になる部分には当て布をして、低音〜中温で行いましょう。
あればスチームを使うことがおすすめです。
浴衣のアイロンがけの手順
- 当て布を用意する:直接アイロンを当てるとテカリや色落ちの原因になることがあるので、当て布をすると安心
- 浴衣を裏返して広げる:色あせ防止・柄や色を保つために、裏側からかける
- 広い面から順にかける:背中 → 前身頃 → 袖 → 襟 の順でかけるとスムーズ
- 冷ましてから畳む:アイロンをかけた直後は熱いので、熱が冷めるまで掛けておく
浴衣が完全に乾く前、少し湿っている状態でアイロンをかけると、シワがよく伸びてきれいに仕上がります。
乾いてしまった場合は、霧吹きで軽く湿らせてもOKです。



シワが気にならなければ、アイロンを無理にする必要はありません。
乾いたときに大きなシワがないように、洗い方や干し方を丁寧にすることで、アイロンをかけなくても綺麗な仕上がりになります。
【Q&A】浴衣の洗濯に関する疑問
浴衣の洗い方に関する疑問にお答えします。
Q.浴衣の洗濯頻度は?長持ちさせる洗濯のタイミングとは
A.1回の着用で大量の汗をかいた場合や汚れが目立つ場合は、着用後すぐに洗うのが理想です。
それほど汗をかいていない場合は、シーズン終了後に洗ってからしまうことがおすすめです。
Q.一度着たら毎回洗うべき?ニオイ・汚れで判断
A.毎回洗わなくてもOKです。
短時間の外出などで汗をあまりかいていない場合は、風通しの良い場所に干すだけでも十分です。
浴衣は綿や麻などの天然素材が多く、洗いすぎると色落ちや型崩れ、風合いの劣化の原因になります。
着用後に
- 襟元や背中部分に汗のニオイが残っていないか?
- 食べこぼし、泥はね、メイクの付着はあるか?
など、ニオイや汚れを確認して、洗うか判断しましょう。
Q.浴衣に糊付けは必要?仕上がりを美しく保つ方法
A.絶対に必要というわけではありません。
浴衣にハリ感やきちんとした仕上がりを持たせたい場合は、洗濯後に糊付けを行うのがおすすめです。
- 洗濯後、衣料用のりを水で薄めて準備する(※製品の表示に従って濃度を調整してください)
- 浴衣全体をのり液にくぐらせる
- 軽く絞り、シワを伸ばして風通しのよい場所で陰干しする
このひと手間を加えることで、パリッとした美しい仕上がりを長く楽しめます。
Q.浴衣に柔軟剤は必要?
A.基本的には必要ありません。
浴衣はもともとハリのある風合いが魅力のため、柔軟剤を使用すると張り感が失われ、だらっとした印象になってしまうことがあります。
ただし、「少し柔らかく仕上げたい」「静電気を抑えたい」と感じる場合は、無香料で吸水性を妨げにくいタイプの柔軟剤を少量だけ使用するのがおすすめです。
柔軟剤を適量使えば、浴衣がふんわり仕上がり、静電気の発生を軽減する効果も期待できます。
一方で、綿素材の浴衣は柔軟剤が繊維に残りやすく、その後に糊付けをしても糊が定着しにくくなる場合があるため、洗濯糊を使用する場合は、柔軟剤は使用しないことがおすすめ。
まとめ
浴衣は一度着たからといって必ず洗う必要はなく、汗をほとんどかいていない場合は風通しのよい場所で陰干しをしてシーズン終了後に洗うのがおすすめです。
一方で、汗をたくさんかいた場合やもう一度着る予定がある場合は、汗ジミやにおいを防ぐために早めに洗濯しましょう。
自宅で洗う際は、まず洗濯表示を確認し、家庭洗濯が可能かを見極めることが最優先です。
洗濯機を使う場合は弱水流やドライコースを選び、脱水は短時間にすることがポイント。
手洗いの場合は押し洗いを基本に優しくすすぎましょう。
正しい洗い方で浴衣をお手入れし、美しく着こなして、思い出に残る夏をお過ごしください!